『 YAGI 』ヤギ/Dirty money around the world is up to me. 世界中の汚れたお金は私まで -by YAGI-

  ― ヤギの私が喜んでお食べします ―


    おもしろがる男達・女達のストーリー

「 Dirty money around the world is up to me. 」
世界中の汚れたお金は私まで

[商品] / 開襟シャツ(open-collar-shirt) 

 

 30年以上も昔の話だ。名古屋から田舎に帰る途中、あまりお金を持たないwaruはどんなお金でもいいからその辺に捨てられていないかと道脇に視線を送りながら車を走らせたものだった。若い時代の男なら、いっぱし稼いでみても好きな事や呑み代で景気の良いのも束の間、1週間もすると元の貧困に戻ってしまうということもあっただろう。

 当時のwaruにとって何より大切なものはロックンロールとバイク。好きなバイクとそれを収納するためのハコバン、そのハコバンを停めておくための駐車場、これが家賃を上回るという他人から見ればおかしく見える現象も、彼にはいたって普通のお金の使い道。ロックンロールとバイクとバーが大切だから、住む家には風呂が無いとしても我慢ができる。公園の水道で体を清め、家の流しを風呂にするという、想像できないことも彼には別段不思議な感覚ではなかった。書いていてもまるで冗談のような本当の話だ。

 そんな昔を思い出しながら描いた『YAGI』。今ならパロディーのように面白がって着るだろうが、当時の彼であれば、こんなシャツがあればどれだけの願いを込めて着ただろうか。そして大声で笑いながら文の意味を周囲に伝えただろう。がそれは 彼や当時 に限ったことではない。書いている私も、読んでいる読者もきっと、竹やぶや山の中からお札の束を拾いたいと思ったことが一度はあるかもしれないし今もそうかもしれない。

 さて、商品の『 YAGI 』だ。 ヤギが札束の山の中に立ち、世界中から集まってきたお金をむしゃむしゃと食べている。とても表情がやさしく穏やかで、かっこいい角と上品さも備えたヤギだ。そしてこのヤギが、「世界中の汚れたお金は私まで(私にまかせなさい!)」と言っている。題材としてはWaruながら、どこか愛も感じてしまう、そんなデザインだ。

『 YAGI 』は、とにかくWaruっぽく、『かっこいい』を目指した。『かっこいい』が好きで、『開襟シャツ』が好きで、『面白がる』が好きな、「男のシャツ」だ。

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開襟シャツ/opencollar-shirt

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